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練り製品 高知県高知市 株式会社 依光かまぼこ老舗 練り製品 高知県高知市 株式会社 依光かまぼこ老舗

黒潮にもまれた海の幸
そのものの
旨さが引き立つ
高知県の練り製品
土佐の食文化に欠かせない
その味を次世代へ繋ぐ

太平洋に臨む長い海岸線を有することから、黒潮の恩恵を受けた海の幸が豊富な高知県。古くから水産加工業も盛んであり、かまぼこやちくわなどの練り製品が好んで食されてきました。酒國・土佐にて酒の肴としても欠かせなかった練り製品の文化は、独自色を強めながら発展。魚のすり身でゆで卵を丸ごと包み蒸し上げた郷土食「大丸(だいまる)」などが知られています。

これらの練り製品は「皿鉢料理(さわちりょうり)」の一品としても重用されています。皿鉢料理とは大ぶりの皿にさまざまな料理を盛り合わせた料理様式のこと。高知県には祝い事の際に親戚や近所の人々を大勢招き、皿鉢料理でもてなす文化があるのです。土佐の風土に根ざしながら伝承されてきた味わい深い練り製品の数々。その魅力について、江戸末期より続く「依光かまぼこ老舗」の取締役社長・松木映久さんに伺いました。

Contents

生魚にこだわった
風味豊かな練り製品

1856(安政3)年、高知市役知町にて創業した依光かまぼこ老舗。現在は高知市中央卸売市場にほど近い若松町に「依光かまぼこ本店」を構えており、毎朝新鮮な魚を仕入れている。可能な限り生魚を使うことにこだわった依光かまぼこ老舗の商品。冷凍魚は品質を安定させるため、若干加えるに留める。生魚の割合を上げることで、味や食感はもちろん風味も変わってくるのだとか。舌の肥えた常連のお客様たちの信頼にも応え得るよう、一切の妥協は許さない。

仕入れた鮮魚は昔ながらの石臼ですり、均等の温度を保って旨さを引き出す。ステンレス製の機材に比べて手間は掛かるが、こと生魚に関しては口に入れたときの滑らかさや弾力が格段に良くなるという。選りすぐりの素材を受け継がれた技を守りながら丁寧に加工していく。こうして高知県が誇る、しみじみと美味しい練り製品が完成する。

商品の歴史とこだわりを語る、取締役社長の松木さん

内閣総理大臣賞受賞の「八百蔵竹輪」

依光かまぼこ老舗の看板商品は第39回農林水産祭にて内閣総理大臣賞も受賞した「八百蔵竹輪(やおぞうちくわ)」だ。初代の名を冠した逸品で、創業以来受け継いだ自慢の味を堪能できる。厚さは1cm近くと非常に大ぶり。きめ細やかながら弾力ある歯ごたえと、噛むほどに引き立つ魚の濃厚な旨みが食欲をそそる。素材の風味がより感じられるため、包丁は使わず手でちぎって食べるのがおすすめとのこと。全工程に8時間も要するという珠玉品を肴に一杯やるのも格別だろう。

ここ5年ほどは「〆鯖蒲鉾」の人気も高まっている。上質な鯖をほどよく酢で締めた「さしみかまぼこ」の一種で、かまぼこと合わせた爽やかな味わいは夏季を中心に好評だ。その他にも旬のものを取り入れた期間限定の商品や、郷土食として名高い大丸などを提供。大丸は他地方でも類似した食べ物が見られるものの、卵3個が丸ごと入っているのは高知県特有という。

卵3個が丸ごと入った、高知の郷土食「大丸」

地域に根付いた練り製品の文化

本店に並ぶ八百蔵竹輪を始めとする商品は、主に県外の方への贈答品として好まれているそうだ。大丸などもお正月に振舞われる皿鉢料理の定番であり、いわゆるハレの日に彩りを添える逸品として重用されているという。一方で依光かまぼこ老舗は日常食用のかまぼこも量販店に卸しており、地元の人々に広く親しまれている。特別な席、日々の一コマを問わず、高知県の練り製品は地域の食卓に根付いている。

新製品や期間限定品の注目度も高いが、やはり古き良き味わいのある定番商品の人気は根強い。取締役社長としてさまざまな業務を網羅的に執り行う松木さんは「一番に期待されているのは安定感のある美味しさでしょう」と推察する。それだけに練り製品の品質には細心の注意を払い、伝統の味を大切に受け継いでいる。常にお客様の存在を意識しながら、美味しい練り製品を届け続ける。

常連客を中心に多くの方に愛される「依光かまぼこ本店」

人々に愛されて食べ継がれるために

以前は量販店のバイヤーを務めていたという松木さん。そのときに依光かまぼこの5代目である代表取締役会長・依光靖三氏と縁が繋がり、入社に至ったそうだ。自身も高知県出身である松木さんは何よりもまず「地元の人々に愛される、お馴染みのかまぼこ」を守り提供することに余念がない。しかしながら、従前のやり方だけでは高知県の練り製品は先細りになると危惧している。

今後の課題は、いかにして練り製品の文化を若い世代に伝えていくか。そのように考え、最近はSNSを通じた情報発信に着手し始めたそうだ。これまではご来店サービスとして65才以上の方は10%引きとするなど、比較的高い年齢層に向けてアピールしてきた。だが、このままでは若者の練り製品離れが加速する一方。人口減少も進む中、先人たちの育んだ文化はいずれ失われてしまうだろう。練り製品の魅力をより分かりやすく伝える表現とは。また、どのような新製品が好まれるのか。次世代を見据えた検討はまだ始まったばかりだが、すでにオンラインショッピングの売り上げは年々伸びつつあり、一定の成果は上がっているという。

海の幸と人々が育んだ食文化の魅力に触れることができる高知県の練り製品。依光かまぼこ老舗の商品は本店やオンラインショッピングに加え、県内の量販店や空港、駅の売店などでも買い求めることができる。一口ずつ手でちぎって噛み締めながら、練り込まれた滋味に心を寄せたい。

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