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折れず、曲がらず、これぞ職人の魂 土佐打刃物

土佐打刃物イメージ

●主な産地 / 香美市、高知市、南国市、須崎市

日本有数の刃物の産地

全国屈指の温暖多雨地で良木に恵まれ林業が栄えていた高知県。同時に伐採に必要な打刃物も長い歴史を誇っています。鎌倉時代後期には、大和の国から移住した五郎左衛門吉光派が室町末期まで繁栄。戦国乱世の中、武具刀剣などの需要に応えていました。天正18年(1590)、土佐一国を総地検した長宗我部地検張には、399軒の鍛冶屋がいたと記されています。江戸時代には土佐藩による森林資源確保や新田開発政策が遂行され、打刃物の生産量と品質は向上し隆盛期を迎えます。現在、江戸時代の技術を継承し、機械化も最小限にとどめて、日本でも有数の刃物の産地として今に至ります。

土佐打刃物の製造方法

土佐打刃物の製造方法は日本刀を作る技術から生まれました。全国から形状や重さの異なる注文を受けても、原寸と形のみの注文書で製造ができるので「土佐の自由鍛造」と言われます。素材は安来鋼(やすきはがね)に軟らかな地金。硬度の異なる素材を合わせて、熱し丹念に打ち伸ばし打ち広げ鍛えていきます。歪みをとり、最後の研ぎまで手作業で丹念にしあげていくことで、折れず曲がらずの逸品が生まれます。土佐打刃物の身上は、切れ味、耐久性、磨ぎやすさ。山林用、建築用、農作業の鎌、鍬、家庭包丁、アウトドアナイフなど多彩な商品が展開されています。

農民を支える
土佐の鍛冶屋の底力「鎌」

土佐打刃物の中で最も長い歴史を持つのが「鎌(かま)」。室町末期の天正時代の鍛冶屋、野口孫七郎が祖と言われています。播州鎌が片刃であるのに対して、土佐鎌は両刃鎌。これは刀剣鍛冶を源流にしたと思われます。左右どちらからでも切ることができ、ザクザクと稲や柴が切れるのが特徴です。鎌の種類は小枝まで刈り取れる厚鎌、使いやすい中厚鎌、小鎌と用途に応じて種類も多彩。またニラ収穫に適した抗菌収穫鎌などもあり、地域の農作物の発展と共に育まれたお国柄も見え隠れしています。

山師の必需品、鉈(なた)、斧、鳶

林業の栄える高知で発展した土佐打刃物の真骨頂とも言える伐採道具。強靭かつしなやかな製品を作るために、職人たちは切磋琢磨し他に比類ない土佐打刃物を作り出しました。その代表格は枝打ちや小さい木の伐採、動物の皮をはぐのに用いられる鉈、切り倒した木材を転ばすのに利用する鳶、木を切り倒したり割ったりする斧など。斧をはじめ鳶、鍬、柄鎌などは溶接ではなく鉄材にタガネでヒツ穴を抜く「抜きビツ」と呼ばれる方法で作られています。「抜きビツ」が行えるのは土佐鍛冶だけだと言われています。

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