高知の生産者紹介

刈谷さん

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香りと辛さが自慢 刈谷さん

刈谷さん

香りと辛さが自慢 刈谷さん

高知県のショウガの生産高は全国第1位。中でも、旧伊野町(現在のいの町)はショウガの栽培が盛んなことで知られています。その、旧伊野町でショウガを栽培している刈谷さんは、2002年からショウガを加工して「しょうが粉」を作っています。

“マイショウガ”として携帯する人もいるという「しょうが粉」についてお話を伺いました。

平永店長開店以来の扱い商品です。とてもシンプルなところがお客様に受けています。
お料理の調味料として、そうめん、湯豆腐、煮物、いため物、唐揚げほか、いろいろなものに使えます。また、しょうが紅茶、しょうが湯なども簡単に作ることができます。(コウチ・マーケット 平永店長)

「しょうが粉」が誕生するまで

黒砂糖と天日塩「しょうが粉」。パッとふるだけでとってもお手軽。

刈谷さんは、旧伊野町でショウガ、イネ、ジャガイモ、サツマイモなどの栽培をしています。これらの作物の中で、いの町特産のショウガを何とかアピールできないだろうかと常々考えていました。そんなとき「ショウガに似ているウコンが粉になるのだから、ショウガも粉にならないだろうか」と思い立ったそうです。

でも、製品化までにはさまざまな試行錯誤がありました。「最初はミキサーにかけてみたけれど、センイが多くてうまくいかなかったんですよ」と千津さん。ショウガを切るのも手で切っていましたが、「これでは手間がかかって大変」ということで、機械で切るようになりました。

「ウコンをすりつぶす機械を借りてきてショウガをすりつぶし、それをふるいに掛けてみたんですよ。でも、何回ふるってもどうしてもセンイが残ってしまって・・・。時間もかなりかかりました」と真幸さん。でも、粉として製品になりそうだという手応えをつかみました。そこで、粉砕機を購入して加工したところ、ようやくきめの細かい粉になったんです。

機械の購入や整備もすべて自分たちで。「親父は器用なんで、いっしょに刃を磨いたり、メンテナンスをしています」。こんな親子の協力とバイタリティーが、しょうが粉誕生の源となったのでしょう。

「香りと辛さ」のヒケツは?

最初はお試しで、いの町の農協の直販所へ野菜を持って行くときに一緒に置いておきました。「それがちょこちょこ売れて、気が付くと『あら、ないわ』という感じでね」と千津さん。やがて高知県アンテナショップ、吉祥寺高知屋と築地コウチ・マーケットにも出荷するようになり、1回に50個というような単位でおろすようになりました。

さらに、1年半ほど前の2006年から、「コウチ・マーケットで買った」という東京のあめ屋さんからも直接注文が入るようになりました。あめだけでなく、くず湯にも使われているとのこと。「どうしても足りなくてほかのメーカーのものを使ったこともあったけれど、『香りと辛さ』が刈谷さんのしょうが粉じゃないとダメ」という話を聞いたそうです。

香りと辛さを引き立たせるヒケツはあるのでしょうか? 「うーん」と考え込んだお二人。「今の製法はいろいろ試行錯誤して自然とできたものなので・・・。ショウガそのものが土地柄に合っているということもあるかもしれませんが・・・。とにかく香りは強いですね」。確かにおっしゃるとおり、加工場の中は独特のショウガの香りであふれています。また、しょうが粉をほんの少しなめただけで、ピリッとした辛さが口の中に広がります。

「使っているショウガの品種がよかったということもあるかもしれませんが・・・」と前置きをした上で、「メーカーと違うのは、自分で栽培したものを自分で最後まで加工しているところ。これが『ほかにはない』と自慢できるところですね」とは真幸さん。
親子で協力して作り上げたしょうが粉には、その努力の結晶というプラスアルファの何かがあるのかもしれません。

消費者の方からは「もう何年も使っています。冬場は紅茶に入れたら体も温まります。とてもいいです」という手紙をいただいたことも。一度アンテナショップなどで購入した人から、直接送ってくださいと連絡を受ける場合もあるそうです。

収穫したままのショウガ・洗ったショウガ

天日干し・乾燥したショウガ・「しょうが粉」完成

1.収穫して土が付いたままのゴツゴツしたショウガ。
2.きれいに洗ってコロコロに。
3.澄んだ空気の下、高知の太陽で天日干し。
4.カラカラに乾燥したショウガ。香りはとても強い。
5.「しょうが粉」の完成! サラサラのパウダー。

NEW「しょうが粉」づくり計画中

しょうが粉は、料理全般に幅広く利用できます。関東では刺し身をショウガで食べるそうですが、しょうゆにそのまま入れて練りワサビと同じように使えます。冬場は豚汁や鍋物のときに自分のおわんに入れると、とっても味が引き立ちます。「すり下ろす手間がいりませんし、保存も利きますので、とにかく手軽に使ってください」とのこと。

また、しょうが粉を“マイショウガ”として常に持ち歩き、食事やティータイムに使っている人もいるんだとか。容器に張るラベルや、ネーミングも思案中です。「しょうが粉」というシンプルな名前から、高知をイメージできるような名前にしたいとのこと。どんなふうに生まれ変わるか、楽しみですね!

生産者情報

刈谷さん

  • 住所:〒781-2110 高知県吾川郡いの町1818
  • 電話:088-892-0691
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