高知の生産者紹介

土佐久礼名産 ところ天 高知屋

  1. HOME
  2. 高知の生産者紹介
  3. 天草100%だからこの食感/高知屋

天草100%だからこの食感/高知屋

土佐久礼名産 ところ天 高知屋

土佐久礼名産 ところ天 高知屋

大正10年に現社長のおじいさん・おばあさんがリヤカーや天秤で売り歩いたのが「高知屋」のところてんの原点。
時代は平成になり、インターネットで全国の人が買えるようになった今でも、ところてんの製造方法は変わることはありません。

自然のものと手作りにこだわる3代目社長、本井康介さんにお話をうかがいました。

ブラ坊ゆうべはぞんがい飲んだき、今朝は二日酔い気味…
そんな時にオススメなのが、久礼の「高知屋」で売りゆう
天草(テングサ)100%で作った“ところてん”
鰹とじゃこの旨みがたっぷり効いたダシでツルツル~っと流し込んだら、頭もスッキリ!(ブラ坊)

「重労働やき、やりとうなかった」

小さい頃からお母さんが作業する姿を見て育った本井さん。朝も早いし、腰も痛い。最初はこんな仕事やるもんじゃないと思っていたそうです。
会社に就職したサラリーマン時代も、手伝うのは夏の繁忙期だけ…だったハズが、お父さんが体調を崩したことで心の変化が…
会社を辞め、4年前に久礼に帰ってきた時「この久礼で、ところてんの仕事1本でやっていこう」と決心しました。
最初は「飯が食えるろうか(商売として成り立つだろうか)」と心配じゃったけんど、製造も配達も営業も全部自分でやるため「飯食う間がない」ほどの忙しさ。
この食感とこの美味しさを多くの方に広げるため、県外にもネクタイをして営業に出かけたところ、お酢や黒蜜で食べるのが県外の主流のところてんで、バイヤーさんに首をかしげられることもしばしば。「けんどダシで食べるのは面白いって言うてくれる人もおる。それと大概の人が褒めてくれたのが、のどごしと弾力がある食感。手作りやないとこの食感は絶対に出んきね!」と語る本井さん。
実際に自分で作っているからこそ、営業しても本気の度合いが相手に伝わります。材料や作り方へのこだわりが徐々にお客さんに支持されてきました。

ところてんが出来るまで

【1】天日干し作業

天日干し作業それではこだわりの「ところてん」の作り方を見ていきましょう。
【1】まずは原料となる天草(テングサ)。天草と一口に言っても何種類もありますが、高知屋さんは厳選された天草を社長みずからが取り寄せて使用しています。
天草は最初は赤いのですが、一旦水に浸して天日で干す。
これを4,5日繰り返すことで、左のように白くなっていきます。

【2】煮詰め作業

煮詰め作業【2】白くなった天草を大釜で2,3時間ドロドロになるまで煮詰めます。
もちろん水は四万十川の水!の作業工程により、高知屋のところてんに命が宿り、あの素晴らしい食感がかもしだされます。

【3】型流し&冷まし作業

冷まし【3】ドロドロになったら、袋に入れて絞ります。(ここが重労働!)天草の実のエキスがしっかり出るまで木の桶でたたきます。
次に絞り汁を型枠に流し、室温で冷まします。固まるまでは我慢、我慢…
ここで焦って冷蔵庫で冷やしてしまうと大失敗。
早く固まりすぎてカチンカチンになってしまうそうです。

【4】突き出し

突き出し【4】固まったら適当な大きさに切って、後は特製の突き棒で1人前ずつ“にゅる~ん”と突き出します。たとえ何千食作っても全て1人前ずつの作業だそうで機械は全く使いません。
またこれら一連の作業はいくら忙しい時期でも出荷当日の早朝から行うそうです。このこだわりが喉ごしのいい食感を生むのです!
(ちなみにこの突き棒は、ところてんとセットでネット販売されてます。みなさんも“にゅる~ん”を是非試してみて下さい。)

【5】出来上がり

焦げないように炊きあげます【5】高知ではところてんはだしつゆで食べるのが普通。高知屋さんでは土佐沖で捕れたおじゃこと鰹節をブレンドした特製のしょうゆだしを使います(だしのみで購入する人もいるほど美味!)。
あとは薬味に高知産のショウガを入れて出来上がり~。
深い味わいのだしにショウガが絶妙なアクセントになり、ツルツルツルッ~と爽快なのどごしです。

大量生産はしない

3代目の本井康介さん3代目の本井康介さん

「室町時代からの伝統食であるところてん。先祖から引き継がれた製法で作った、この“食感”とこの“だしつゆ”のうちのところてんを、もっと県外の人に知ってもらいたい。」そう語る本井さん。とはいえ、大量生産はしないと言います。

「大量に作るんやったら粉寒天を使う。絞った後のカスも出んし、効率もえい。けんど今の食感は出せんようになる。ところてんは草と水が命やきねぇ。」

地産地消や産地表示が求められるなど、消費者の目が厳しくなった時代だからこそ、自然のもので作った手作りの本物は必ず消費者に受け入れられるはず。

「美味しいところてんを味わうには『久礼のここへ来んとないぞ』って言われるようになりたいね。」そう言い切る本井さんの笑顔は頼もしく見えました。

生産者情報

土佐久礼名産 ところ天 高知屋

  • 住所:〒789-1301 高知県高岡郡中土佐町久礼6780-1
  • 電話:0889-52-3399
  • メールアドレス:info@kochiya.com

http://www.kochiya.com/

この生産者の商品一覧を見る
バイヤーの方へ
県産品データベースへ