海のギャング「うつぼ」
とがった口、鋭い歯、そのどう猛な姿から「海のギャング」と呼ばれるうつぼ。岩礁に住み、空洞(うつぼら)がなまって、うつぼと名づけられたと伝えられています。日本近海では、どこでも生息していますが、食するのは四国近辺と和歌山県の一部のみと言われています。磯の浅場に住み、漁師や釣り人の餌どころか仕掛けまで台無しにする嫌われ者でした。種類も多く色彩や体型も多種多様で、色彩の鮮やかなハナヒゲウツボなどは、スキューバダイビングでの観察に大変人気の高い種類です。
うつぼの食性は動物性で特にたこが好物。「たこ坊主うつぼ野郎に食われるな」と詠われることもあり、たことうつぼの死闘はよく知られています。そのほか海老や蟹なども、するどい歯でなんでも食べてしまいます。